性感染症の予防と対策

クラミジアに感染しても男性の半数、女性の約8割は自覚症状がない

性的な接触で「クラミジア・トラコマティス」という病原体に感染する性病で、若い世代で増加傾向が著しいのが特徴です。セックスの経験がある若い女性の5〜10人に1人は感染しているとされています。

厚生労働省の統計(2013年)によると974の定点医療機関における感染報告数は25,000人となっており、そのうち約70%は10〜20代が占めています。感染者自体は国内で100万人はいると推測されています。

クラミジアの潜伏期間は1〜3週間で、男性では尿道から分泌物が出て、かゆみ、ムズムズなどの違和感を感じたり、オシッコをする際に痛みを感じるなどの症状が現れますが、約半数は自覚症状がありません。感染者の約5%は男性不妊の最大の原因でもある「精巣上体炎(副睾丸炎)」を併発したり、発熱して、陰嚢(いわゆる玉袋)が腫れあがります。

女性は分泌物が増えることもありますが、約80%は自覚症状がありません。そのため感染期間を特定することは難しく、本人が知らないままパートナーを感染させてしまうことがあります。

男性は尿道、女性は子宮頸管に感染しますが、オーラルセックスが一般化している近年は、喉に感染するケースが増加しています。女性の性器にクラミジアが感染している人の約10〜20%は、喉にもクラミジアが感染しているとされています。

喉の痛みや扁桃腺の腫れといった風邪に似た症状が出ることもありますが、無症状のこともあります。性器の感染に比べて、喉の感染は治療に要する時間が約2倍となっており、長期化する傾向にあります。

女性がクラミジアの感染に気が付かないまま放置していると、子宮頸管の炎症が卵管に拡大する恐れがあります。卵管が炎症を起こすと卵子の通り道が狭くなったり、塞がったりするので、排卵後の卵子を取り込めなくなって不妊の原因になります。

疑われる症状があったら、男性は泌尿器科、女性は婦人科を受診するようにしましょう。パートナーも感染している可能性があるため、二人同時に治療を進めることが大切です。

治療は抗菌薬の服用もしくは注射します。一般的には経口薬としてはアジスロマイシン、クラリスロマイシン、ミノサイクリン、レボフロキサシンが選択され、劇症症例の場合はミノサイクリンの点滴投与が選択されます。


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