性感染症の予防と対策

性器だけでなく喉の症状にも注意したい淋菌感染症

セックスやオーラルセックスで淋菌に感染する性病で、厚生労働省のデータ(2013年)によると定点医療機関における報告数は約9500人となっています。定点報告数が淋菌感染症の2.5倍ほどあるクラミジア感染症の感染者数が100万人以上と言われているので、単純に比較すると淋菌感染症の実際の患者数は約40万人前後となります。

淋菌は性器への感染のほか、オーラルセックスで喉に感染して咽頭炎を起こし、咽頭炎にかかった人が再びオーラルセックスをして感染を拡大しているのが大きな問題となっています。

男性では感染から3〜10日ほどの潜伏期のあとに尿道炎として発症し、排尿時に激しい痛みがあり、ペニスの先端から膿が出ます。前立腺炎、精巣上体炎に進行することもあります。女性では潜伏期がはっきりせず自覚症状もほとんどありません。炎症が卵管にまで広がると発熱や下腹部痛を感じる人もいます。この段階になっても治療しないでいると、不妊症や子宮外妊娠のリスクが高まります。

淋菌の感染者が妊婦の場合、出産時に産道で赤ちゃんに感染し、新生児結膜炎になることがあります。そのため、産科医や助産婦は、すべての新生児の目に抗生物質軟膏を塗ることが義務付けられています。そのため、日本国内で母子感染が起きることはほとんどなくなりましたが、一般的な妊婦健診には淋菌検査は含まれていませんので、不安のある人は婦人科で検査を受けましょう。

治療はセフトリアキソン、セフォジジム、スペクチノマイシン(トロビシン)などの抗生物質が投与されますが、近年は抗生物質に耐性を示す淋菌(薬剤耐性菌)の出現が相次いでおり、治療の選択肢が限られてきているという問題があります。


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